スマートフォンが無かった時代は、携帯電話は通話するだけの機能のものが大半でした。1990年代に入りメッセージを送る機能が搭載されたモデルも誕生しましたが、こちらも一般的に普及するまでには至らなかったのです。
1980年代後半から社会に誕生した携帯電話ですが、今のようにコンパクトではなく大分大きな形で、まるでカバンを抱えているようなフォルムでした。また、形状もストレートタイプのものが殆どで、1990年代に入り、ようやくフリップタイプが誕生していったのです。機能も通話が中心で、せいぜいメッセージ機能が搭載されているというものがやっとという状況だったのです。
このような状況の中でもいち早く先見の明を見せていたのがAppleでした。1992年に発売した「アップル・ニュートン」では、手書き認識機能をスタイラスを利用して活用するという技術を見せています。このような画期的モバイルデバイスであったにも関わらず、未来を先取りしすぎたのか商業的には失敗に終わってしまいました。しかし、このようなモバイルデバイスの枠を超えたガジェットをうみだすという挑戦が、後にiPhoneというスマートフォン業界の革命を生み出すことになったのかもしれません。